「英語教室」を始めたBさん。
以前にTOEICテストに挑戦している、と聞いていたので、なるほど、と思ったのですが、よく聞いてみると中学高校で使っているリーダーの教科書を読む、という教室なのだそうです。
というのも、年配の方に多いそうですが、若い頃に英語の勉強が十分できなかったので、まずは教科書から勉強してみたい、と希望されるそうです。
そこでBさんは、公民館の小さい部屋を使って英語教室を始めることにしました。
公民館の会議室というのは安く使えて、年間を通して希望の部屋を予約できるのだとか。
まず場所を確保して、チラシを配り、教室を始めました。
中1、中2、中3、高1、高2、高3と学年ごとにクラスを分けて、少人数でスタート。
2,3人から4,5人ほどのクラスで週1回、ほぼ3ヶ月で中学の学年別コースは終わるそうです。
1年コースが終われば2年コースへと進む方がほとんどで、年齢も近い方が集まるので、よもやま話をしながらの学習だそうです。
Bさんは金融機関にお勤めでしたが、仕事では英語はあまり必要ではなかったそうです。
ただ趣味で英語の勉強をしていて、退職後にTOEICのテストを受け始めたとか。
なにげなく英語の話をしていると、教えてほしい、と言う人がいて、英語教室を思いついたそうです。
最近マクドナルドなどで、ネイティブイングリッシュというのでしょうか、外人の方と会話のレッスンをしている人を見かけます。
「英会話」にニーズが多いのか、と思っていたのですが、「教科書」を学びたい方がいらっしゃるというのは新鮮な驚きでした。
話を聞いてみると、戦後の教育できちんと英語が勉強できなかった事を後悔している人が多いらしいですね。
中学の教科書を楽しそうに読んでいらっしゃるそうです。
「基礎」から学びたい、というニーズに応える英語教室というのは面白いです。
子ども相手ではなく、学びたい熱意のある大人が相手ですから、教えがいもあって、楽しいだろうと思います。
絵画教室、書道、日本舞踊、茶道などの生徒さんにシニア世代の方が増えています。
子育てが終わって、やっと自分のことができるようになった方たちが、今までできなかった趣味の時間を持つようになったのです。
ですから、教える側に立てるのであれば、教室を始めてみるのもいいでしょう。
難しく考えなくてもニーズがあればあとは行動です。
場所を確保してチラシを配る。
焦らず、時間がかかるのは覚悟して始めてみましょう。
ただ単に「教える」だけでなく、同世代の仲間ができます。
趣味が同じ仲間ができたら、人生楽しくなりますね。