「公的年金」について考えてみましょう。

「公的年金」とは、国民年金、厚生年金、共済年金です。

国民年金は「基礎年金」であり、これにプラスする形で厚生年金や共済年金があります。

つまり、厚生年金・共済年金加入者は、同時に国民年金にも加入しているのです。

「老齢」基礎年金について

国民年金つまり基礎年金の受け取りは、支給開始時期が引き上げられる傾向があって、65歳からの開始が今後さらに遅くなるかもしれません。

現在、この基礎年金は60～64歳に早めて受け取る「繰上げ減額支給」と66歳以降に遅らせる「繰り下げ増額支給」があります。

これによって、いつから受け取るか選べるのです。

早くから受け取れば年金額は下がりますし、遅らせると年金額は上がります。

年齢によっても違うのですが、たとえば、60歳から年金を受け取ると月額にして2万円弱ほどの減額になります。

逆に70歳から受け取れば月額2万8000円ほど年金は増えます。
（これはごく大まかな例です）

一度繰り上げ支給を受けますと変更はできません。

一生その金額で、元に戻すことはできないのです。

また受け取りを遅らせるのは70歳が上限で、仮にそれ以前に亡くなってしまうと年金は受け取れないままになってしまいます。

メリットとデメリットをよく考えましょう。

年金を受け取りながら働く場合

基礎年金の場合、受け取りながら働いてもあまり影響はありません。

厚生年金を受け取りながら厚生年金に加入している会社で働く60～64歳の人については、年金と給料の月額の合計金額によって、厚生年金がカットされること
があります。

65歳を超えますと、カットの条件は緩やかになります。

年金の支払い

年金は受給年齢になれば自動的に支払われるというものではありません。

自分で手続きをしなければならないのです。

申請書類が社会保険事務所から送られてきますから、必要なものを添えて申請します。

年金の支払いは年6回行われます。

つまり２ヶ月毎に支払われます。

支払い月は偶数月、2,4,6,8,10,12月です。

たとえば、12月1月分が2月に、2月3月分が4月に支払われることになります。

年金の問い合わせや確認には「基礎年金番号」が必要ですから、年金手帳や基礎年金番号はしっかり管理しておきましょう。

まとめ

女性の場合は、専業主婦か兼業主婦か。
夫が会社員か公務員、または自営業かどうか。

フルタイムで働いていた期間はどのくらいか。

などによって年金が変わってきます。

さらに「離婚による年金の分割」制度もありますから、自分の年金について、よく確認しておきましょう。