介護職員初任者研修は介護職の資格としては、最初にとっておくべき資格です。
ただ、介護ヘルパー2級の資格が「初任者研修」に変わったように「介護」という業界がまだまだ歴史が浅いために、資格についても流動的な面があります。
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今後の高齢化社会を考えれば、需要が見込めるのは明らかですが、まだまだ給与での待遇が良いとはいえず、やる気はあっても業界を離れる人が多いのが実態です。
特に若い人は仕事がハードなのに収入が低い、将来の展望が見えない、といった不満から辞めていきます。
ですから、介護施設の求人が年齢にこだわらないようになっているのも頷けますね。
だいたいそういうい求人はパートですが、初任者研修をとればパートの時給にはっきり違いが出ます。
通常のパートですと850円か1000円くらいですが、資格をとれば1200円から1600円にはなります。
資格取得には講義と通学が必要で、最短で1ヶ月で取得は可能です。
が、週に4日の通学(1日8時間ほどの講義)が必要ですから、仕事をしながらでは難しいでしょう。
週1回の通学ですと4ヶ月で資格を取ることができます。
費用はスクールによってかなりの差があります。
ざっと4万円から12万円くらいまで、さまざまです。
費用がかかるためにパートで働いている方は資格を諦めるケースもあります。
働いている事業所によってはヘルパーさんの資格取得を奨めているところもあります。
その場合事業所が費用を出してくれます。
すでにどこかで仕事をしている方は一度相談してみるといいでしょう。
初任者研修の次に位置する資格が「実務者研修」です。
これは実は「受験資格」の制限がなく、誰でも受けられます。
(初任者研修もそうです)
しかし、ゼロからスタートする場合、受講科目数(19科目)受講料(スクールによっても差がありますがゼロからと資格を持っている場合とでは違います)がかなり多くなります。
ここでの「資格」とは
介護職員基礎研修、
ホームヘルパー1級
ホームヘルパー2級
介護職員初任者研修
のことです。
実務者研修の資格はその上にある「介護福祉士」受験のための必須資格ですから、介護福祉士を目指すならとっておかなければなりません。
ゼロからスタートしてもいいのですがこれからなら初任者研修⇒実務者研修と進む方が楽なように思われます。(科目数や費用、研修期間において)
介護福祉士は介護の知識を持った専門職です。
仕事の内容は「身体介助」(食事、排泄、着替え、入浴など)と家事全般のお手伝いをする「生活援助」です。
さらに介護食の作り方のアドバイス、介護の相談に応じること。
また介護施設においては介護士のリーダー的役割も求められます。
介護現場での責任者的な役割を求めれられることもあります。
ハードな仕事ですが、この資格を持っていると正規雇用されることが多く、パート雇用が多いヘルパーと比べると待遇は良い、といえるでしょう。
ただし、介護福祉士は介護業務にあたる人であり、「ケアマネージャー」のように介護プランを作成するわけではありません。
「ケアマネージャー」は「介護支援専門員」という公的資格を取得しなければなりません。
これは国家資格ではありません。
年に1回「介護支援専門員」の試験が行われてきたのですが、2018年から受験資格が厳しくなっています。
受験資格
① 国家資格に基づく業務経験5年以上
② 相談援助業務経験5年以上
このどちらかを満たさなければなりません。
①の国家資格というのは、
医師、歯科医師、薬剤師、保健師、助産師、看護師、
准看護師、理学療法士、作業療法士、社会福祉士、
介護福祉士、視能訓練士、義肢装具士、歯科衛生士、
言語聴覚士、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、
柔道整復師、栄養士、管理栄養士、精神保健福祉士です。
今後の「ケアマネ」の役割がさらに大きくなることが予想されるので、ケアマネジメントを行うケアマネの質と専門性の向上のため、に受験資格が厳しくなった
ようですね。
介護分野でいえば、介護福祉士を取ったあと5年の業務経験を積んで初めて、受験資格が得られることになります。